自作ツール

コンプレッサーから出る騒音、振動を軽減する消音器を自作する方法

どうも、こんにちは蒼乃 恭介です。

 

プラモデルを自分好みの色やグラデーションなどに塗装する便利なアイテム”エアブラシ”と”コンプレッサー”を使っているモデラーの方はたくさんいらっしゃいます。

 

しかし、コンプレッサーでエアブラシ塗装をしていると下のような悩みってないですか?

 

「エアブラシ塗装してるけど、コンプレッサーから出る音や振動が気になる」

「アパート、マンションで塗装しているから、クレームが入らないようにコンプレッサーの騒音をなんとかしたい」

 

模型用のコンプレッサーとはいえ音や振動がどうしても出てしまい、まわりの住人や家族に気を使ったり、トラブルの元になり模型製作が楽しめなくなってしまいます。

 

しかし、ちょっとした装置を作ることによってコンプレッサーから出る音と振動をかんたんにおさえることができます。

 

音と振動をおさえる方法とは、「吸音材」と「防振材」を使った消音器を作ることです。

 

音を吸収してくれる吸音材などを敷き詰めた箱に入れることによって、コンプレッサーから出る音と振動をおさえることができます。

 

実際に消音器を使ってみると、「コンプレッサーの電源入れてったけ?」となるくらい静かで、逆にコンプレッサーの電源を消し忘れることがたびたびあるくらい静穏性にすぐれています。

 

本記事ではかんたんに作れる消音器の作り方について紹介ていきます。

 

 

目次

吸音材とは

吸音材とは、音の振動を熱エネルギーに変換させる事で音を減衰させる素材の事です。

室内、室外からの不快な音を軽減する効果がある、防音対策に欠かせない音を吸音する材料の事です。

 

 

吸音材の種類

吸音材には大きく分けて3つの種類があります。

1.多孔質系の吸音材

スポンジなどの小さくて細かい穴があいているタイプの吸音材。

 

今回は多孔質系の吸音材を使います。

 

2.振動板系の吸音材

薄い板やシートなどに音の振動を吸収させて、音を減退させる吸音材。

 

身近な所だと窓やカーテンです。

 

3.共鳴系の吸音材

共鳴現象を利用した空気自体を振動させ、摩擦熱で音のエネルギーを消費させる原理の吸音材。

 

身近な所だと学校の音楽室にある穴のあいた有孔ボードです。

 

防振材とは

防振材とは振動を吸収してくれる素材のことです。

 

一般的なものだと、ゴムマットです。

 

消音器を作る材料

消音器を作る材料について紹介ていきます。

  • 市販のふた付きの木箱や収納ケース、もしくは木材で箱を作る
  • 吸音材(ウレタン吸音ボードのフラットタイプが加工しやすくおすすめ)
  • 両面テープ(金属、木、プラスチックなど接着可能な多用途タイプがおすすめ)
  • 接着剤(金属、木、プラスチックなど接着可能な多用途がおすすめ)

木箱はコンプレッサーと吸音材を入れるので、かなり余裕がある大きさのものを用意します。

 

なぜなら、コンプレッサーのから出る熱を逃がすためと火災予防のためだからです。

 

参考までに私が使用している箱のサイズは350mm✖500mm✖300mmになります。

 

木箱を自作する場合は、木材をホームセンターで切ってもらうと精度も高く、楽できますし工具をそろえなくていいのでお財布にも優しいです。

 

「工具を持っていて自作できるぜ」という方は、木材を用意し箱を作ります。

 

木箱を利用するのは、木箱自体が吸音材の役割を果たしてくれるので、収納ケースより木箱をおすすめします。

 

木箱を用意するのがむずかしかったら、段ボールを使うのもアリです。

 

吸音材は、加工がかんたんでシンプルなウレタン吸音ボードのフラットタイプがおすすめです。

 

両面テープと接着剤は素材を選ばない多用途タイプが使いやすくておすすめですよ。

 

 

消音器を作る道具

消音器を作る道具は以下のようになっています。

  • ハサミ、カッター
  • のこぎり
  • ドライバー
  • ハンマー
  • ネジ、釘
  • ヤスリ

ドライバーなどの工具やネジ、釘などは木箱を自作する時に使うので、木箱や収納ケースがすでにあるという方は、ハサミとカッター、のこぎりで作ることができます。

 

消音器の作り方 3ステップ

では、吸音材・遮音材のことも分かって、材料が用意出来たら消音器の作り方を紹介します。

 

1.消音器の箱を作る、用意する

自分が使っているコンプレッサーのサイズに合わせて、すき間に余裕のある木箱を作ります。

 

今回、消音器に使う箱はホームセンターで見つけたちょうどいい木箱をそのまま使います。

 

木箱の天板(ふた)にホースとコードを通す穴をのこぎりで切り取っていきます。

穴を開けたら、穴まわりをヤスリがけしていきます。

 

ここからはお好みですが、次の消音器に吸音材を貼り付ける前に、ニスなどで色塗りしたい場合はこの段階で済ませてしまいます。

 

2.消音器に吸音材を貼り付ける

先に吸音材であるウレタン吸音ボードを木箱の底面に合わせてハサミ、カッターで切り取り、木箱の内側に両面テープと接着剤で貼り付けていきます。

 

底面を貼り終えたら、次は木箱の内側の側面を同じように、ウレタン吸音ボードを側面に合わせて切り取り、貼り付けていきます。

 

次に天板の方を同じように、ウレタン吸音ボードを側面に合わせて切り取り、両面テープと接着剤で貼り付けていきます。

 

箱をしまうと見えなくなる所なので、ウレタン吸音ボードはラフに切っています。

 

貼り付けていく順番は、1.底面 2.側面 3.天板です。

 

3.消音器に防振マットを敷く

最後は木箱の中央に防振マットを敷いて完了となります。

 

防振マットを敷くことで、コンプレッサーがウレタン吸音ボードに沈むのを防いでくれるので一石二鳥です。

 

 

敷くだけなので、接着剤とかで固定しなくてもいいので楽です。

 

 

木箱を自作する以外は、ウレタン吸音ボードの貼り付けとと防振マットを敷くかんたんな作業なので、30分くらいで自作できます。

 

コンプレッサーを稼動させる時は、熱が出るのでふたを少しずらしてすき間を開けて熱を逃がします。

 

自作に自信のある方は排熱用の穴やファンなどを取り付けることで、コンプレッサーを熱から守ります。

 

自作した消音器の性能

スマホの騒音レベルアプリでコンプレッサー近くで測ったところ、消音器を使ったことで71dB⇨47dBまで音が下がっていて、かなり静かになっています。

▼自作した消音器の性能はコチラ▼

まとめ

遮音材である木箱と吸音材であるウレタン吸音ボード、防振マットを使うことによってコンプレッサーから出る騒音、振動を押さえてくれます。

 

アパートやマンションにお住まいの方、夜間に塗装する方におすすめです。

 

かんたんな消音器ですが防音性が高いのでコンプレッサーの電源、空気抜きを忘れないようにしましょう。

 

模型を長時間塗装するなら Mr.リニアコンプレッサーL7 レビュー

-自作ツール
-, , ,