どうも、こんにちは蒼乃恭介です。
メッキ加工されたプラモデルはそのまま組み立てもキレイで特別感があるプラモデルです。
「百式」や「アカツキ」、SDガンダムシリーズなどが有名ですね。
しかし、プラモデルを塗装して製作する人にとっては、「メッキ」が邪魔になってしまう場合があるのではないでしょうか?
今回はメッキをかんたんに剥がすことができる「模型用 メッキはがし剤」を紹介していきます。
目次
プラモデルのメッキとは
プラモデルのメッキパーツとは、プラスチックのパーツにアルミなどの金属を蒸着させたものです。
塗料では再現できない「ツヤありの金属感」や「光沢感」、「高級感」が特徴です。
模型用 メッキはがし剤
通常メッキはがしをするには「クリアー層」「メッキ層」「クリアーコーティング層」を別々の溶剤などで剥がす必要があります。
しかし、ハセガワ トライツールから販売された「模型用 メッキはがし剤」は液体に漬け込むだけで、かんたんにプラモデルのメッキを剥がすことができます。
本体価格は2,200円(税込)で少々値が張りますが、メッキを浮かせて落とす剥離剤のため、繰り返し使用することができます。
対応素材
模型用のメッキはがし剤といっても対応できる素材があり、はがし剤が使用できない素材もあります。
説明書やランナーのタグなどで使えるかどうか確認する必要があります。
〇使用できる素材 | ✖使用できない素材 |
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パーツ洗浄・塗装剥がしにも
「模型用 メッキはがし剤」はメッキを落とすだけじゃなく、塗装したパーツの塗膜を落とすこともできます。
ラッカー・アクリル・エナメル塗料に対応していますが、塗料がパーツを溶かしていた場合は完全に落とすことはできないので注意が必要です。
メッキ剥がしに必要な道具
メッキはがし剤を使用するには、「模型用 メッキはがし剤」以外に3つの道具が必要になってきます。
必要な道具
- 模型用 メッキはがし剤
- タッパー(ポリプロピレン、ポリエチレン)やガラス製・アルミ製などの容器(底が深くて広めなものが使いやすくておすすめ)
- ゴム手袋
- 保護メガネ
「模型用 メッキはがし剤」を入れる容器は100均のもので、かまいません。長時間放置するのでフタつきのものが便利です。
模型用 メッキはがし剤の使い方
「模型用 メッキはがし剤」を実際に使っていきます。
今回、テストに使用するのは、プレミアムバンダイから販売された「HG 1/144 煌式(ギラシキ)」のジャンクパーツです。
つけ置き
メッキを剥がしたいパーツをタッパーなどの容器に入れて、「模型用 メッキはがし剤」をパーツが浸るくらいに入れます。
「模型用 メッキはがし剤」を入れたら、あとは3時間間~24時間程度、放置するだけです。
※最長でも72時間(3日)までつけ置きしもかまいませんが、72時間以上はパーツが劣化したりするので、放置しないほうがいいです。
3時間後
3時間後に取り出して見た所、パーツ表面のクリアー(イエロー)部分はキレイさっぱり落ちていました。
この段階ではまだメッキ部分は落ちていないです。
6時間後
6時間経過したところで、パーツを取り出してみました。
表面のメッキ部分が砕けて剥がれ落ちています。
パーツの裏面のメッキはまだ剥がれていません。
9時間以降
9時間以降はパーツの変化がなく、12時間、36時間、48時間、72時間と区切ってパーツを確認してみましたが、同じくパーツに変化はありませんでした。
パーツの形状によっては裏表ともに、メッキが完全に剥がれていたり、裏面だけ取れていなかったりとバラバラでした。
浸けておく時間は最長72時間ですが、長くても48時間(2日)ぐらいでよさそうです。
パーツに残ってしまったメッキは、洗浄後に漂白剤(塩素系)でとる必要がありそうです。
洗浄
次は浸けておいたパーツの洗浄です。メッキの粉がたくさん浮いています。
メッキが浮いている状態であってもパーツのスミや下地剤が残っているので、歯ブラシ等でパーツを「模型用 メッキはがし剤」に浸けたままこすり落とします。
とくに下地剤は落ちにくいので、入念にこする必要があります。
水で洗い流したり、「模型用 メッキはがし剤」が跳ねたりするので、流し台や洗面台などでやるといいですよ。
次に水洗いします。
ここからは、スピードが重要になってきます。
使用手順には「模型用 メッキはがし剤」から出してから、水で30秒以上洗い流してくださいとあり、すぐに洗わないと下地剤が落ちずに、パーツがベトついたり白い物質が残ったりします。
水洗いも歯ブラシなどでこする必要があります。
洗い終わったパーツは、水を入れた別の容器に入れておくことでより下地剤などが落ちやすくなります。
下の画像は洗浄後のパーツの表と裏面です。
クリアーイエロー(金色)が施されたパーツの表面の方は、キレイさっぱりメッキが落ちています。
しかし、裏面の方は落ちている部分もありますが、落ちないタイプのメッキだったのか、やり方や条件が悪かったのか、全体的にメッキ部分が残っています。
もしメッキが残ってしまったら、「ハイター」など塩素系漂白剤でメッキを落とすことができます。
パーツの裏面にメッキが残ってしまいましたが、表部分はキレイさっぱり取れていてタッパーの中には、剥がれたメッキの残骸がたくさん残っています。
「模型用 メッキはがし剤」を繰り返し使いたいけど、メッキの残骸が気になる方はコシ網などを使って別の容器に移し替えるのがいいですよ。
まとめ
メッキ加工されたぷプラスチックパーツは、昔ながらのやりかただと複数の溶剤を使わねばならず、手間がかかっていました。
「模型用 メッキはがし剤」は、
- メッキを剥がすのに最長72時間かかる
- アルミメッキは剥がせない
- 対応するプラスチック素材が限られている
などの使用条件はあるものの、1回浸けて放置するだけでメッキ部分を簡単に落とすことができます。
個人的には、1日もしくは2日ぐらいでメッキは剥がせました。
もしメッキが落としきれない場合は、塩素系漂白剤で残ったメッキを落とすことができます。