どうも、こんにちは蒼乃 恭介です。
模型を作るときにパーツのゲート処理やパーティングライン、成形などをヤスリがけして処理しますよね。
プラモデルのゲート処理を紙ヤスリや金属ヤスリを手に持ってヤスリがけするのって、けっこう大変じゃないですか?
「もっとヤスリがけをもっと楽にしたい」
「時間短縮させて早く完成させたい」
など、模型を作るときの悩みってありますよね。
そこで、今回はヤスリがけがもっと楽になり時間短縮もできる、模型でよく使われる電動のヤスリがけツールの1つの「ペンサンダー」について紹介していきます。
目次
ペンサンダーとは
ペンサンダーとは、工具メーカーのプロクソン(PROXXON)から販売されているハンディーツールの1つです。
お値段は通常価格¥10,450円(税込)となっていてけっこうお高いですが、しっかりした電動工具なのでむしろ安いほうです。
Amazonや楽天、Yahooなどでは、6,000~7,000円で買うことができるので、店舗で買うより安く入手することができますよ。
ペンサンダーの内容物
ペンサンダーのセット内容は以下のようになっています。
- ペンサンダー本体
- 専用アーバー8種 各1本
- ヤスリペーパー180番、240番、400番 各1シート(各1シートに4種類の形状が各5枚)
ペンサンダーの先端に取り付ける専用のアーバーは直線てきなものと角度がついたものの2種類があります。
アーバーに貼り付ける紙ヤスリも付属しているので、買ってすぐ使うことができます。
状況にもよりますが、アーバーは曲がっているもののほうがパーツを確認しやすく、作業しやすいのでおすすめです。
▼先端アーバーにはゲートあとやパーティングラインが目立つので、気になる方は処理しておいた方がよさそうです。▼
ペンサンダーの威力
実は以前、電動歯ブラシを魔改造して電動ツールを作ったことがあるのですが威力が弱く、しだいに使わなくなっていました。
しかし、ペンサンダーは毎分6,800回転という振動数で対象物を削ることができ、手作業より早くヤスリがけすることができます。
ペンサンダーを導入してからヤスリがけが楽しくなって時間も節約することができました。
下の画像は実際に削ってみたところです。使用しているヤスリはゴットハンドの神ヤスリの400番を貼り付けています。
ゲートあとは1mmくらい残っていたんですが、ものの数秒でゲートあとがキレイに処理できました。
撮影しながら作業していたので、ゲートあとが少し雑になってしまいましたが、様子を見ながら作業すればよりキレイに処理できますよ。
パーツはアーバーに取り付けるヤスリによって曲面、平面どちらにも対応することができます。
使用時間は15分とメーカー推奨されていますが、ゲートあとや合わせ目の処理に連続15分以上かからなければ、休みながら作業すればよさそうです。
電動化による3つのメリット
ペンサンダーを使うメリットは次の3つです。
- 削る力がアップ
- 疲労軽減
- 時間短縮
3つのメリットについて紹介していきます。
削る力がアップ
1つめは、ヤスリがけが電動化することによって、削る力が大幅に増えることです。
力の弱い子供や女性などでも、ただペンサンダーを持ってパーツに当てるだけなので、力がいりません。
疲労軽減
2つめは、電動化によって削る力がいらないので、疲労が軽減されることです。
プラモデルのパーツは大きいものから小さいものまで数百以上もあり、それらのゲート処理するだけでも大変な労力になります。
ペンサンダーならパーツに当てるだけなので、手作業よりも疲労が軽減されます。
時間短縮
3つめは、時間短縮されることです。
手作業よりも圧倒的火力でパーツを削るため、時間を減らせることができます。
積みプラをしている方は多く(私もですが)1つの模型を時間短縮することによって、より多くの模型を楽しむことができます。
電動化による3つのデメリット
ペンサンダーを使うデメリットは次の3つです。
- 小さいパーツ、大きすぎるパーツには向かない
- 細かいディティールがあるところには向かない
- 動作音がうるさい
3つのデメリットについて紹介していきます。
小さいパーツ、大きすぎるパーツには向かない
ガンダムのV字アンテナのような小さいパーツをペンサンダーで削ろうとすると、切削能力と振動でなかなか思ったように削れませんし、やり過ぎると折れたり削りすぎてしまうことがおきてしまいます。
また、先端アーバーより少し大きめにヤスリを貼り付けても大きすぎるパーツには削れる範囲が限られてくるため、均一に削るのがむずかしいです。
小さいパーツをキレイに削るにはやはり手作業の方がやりやすく、削り具合を調整しやすいです。
ペンサンダーでパーツ面の処理がむずかしい大きすぎるパーツは相応のヤスリで処理したほうがよさそうです。
細かいディティールがあるところには向かない
プラモデルのパーツによっては、ゲートあとにディティールが多かったり、段差によってペンサンダーの先端が入らないなどがおきてしまいます。
そういう時はプラ板で作った自作のヤスリや市販のヤスリを使いやすいように切って処理するといいですよ。
動作音がある
ペンサンダーをスマホの騒音測定アプリを使用して、簡易的に動作音を測ってみました。
スマホの騒音測定アプリで75デシベルほどです。75デシベルはセミの鳴き声ほどらしいのですが、体感的に掃除機の音よりは静かですが、耳障りな騒音です。
合わせて持ちたい備品
ペンサンダーを導入するにあたって、合わせておきたいものがあります。
それは以下の6つです。
- 電力調整コントローラー
- 別売りのプロクソン(PROXXON)専用先端アーバー
- ゴットハンド スポンジヤスリ 神ヤス
- タッパー
- メラニンスポンジ
- ウェス
以上の6つのものは、必須アイテムではありませんが、作業をやりやすくするためのものなので参考にしてみてください。
電力調整コントローラー PC-11
プロクソンのペンサンダーはそのままでも使えるのですが、調整機能がなく最大火力で削るため、力が強すぎる部分があります。
そこで必要になるのが電力を調整できる「PC-11」の出番です。
使い方はかんたんでコンセントにPC-11を差し、ペンサンダーのコンセントを差し込むだけで電圧が調整できるようになります。
PC-11のダイヤルを回して自分が使いやすいところにセットするだけなので、とてもかんたんです。
別売の先端アーバー
ペンサンダーには先端アーバーが付属していますが、作業効率を考えて複数のアーバーをそろえるといいですよ。
なぜなら、ヤスリがけは番手が荒いものから細かいものの順に使用するので、複数のヤスリが必要になってきます。
プラモデルに使用する一般的な紙ヤスリの番手だけでも#400、#600、#800、#1000の4種類が必要になるので、使用する先端アーバーも同時に増えてきます。
最初は、付属のアーバーでやってみて、改造したりもっとアーバーが欲しいなってときに追加で購入するのがよいですよ。
アーバーは先端アーバー(B)が使いやすいので、おすすめですよ。
ゴットハンド スポンジヤスリ 神ヤス
先端アーバーに貼り付けるヤスリは自分の使いやすいものでかまいませんが、とくにおすすめするのがゴットハンドの「神ヤス」です。
付属の紙ヤスリでもいいのですが、「神ヤス」みたいなスポンジ状のヤスリで削ると、接地面積が増えてより削りやすくなります。
使い方はかんたんで、神ヤスのスポンジ面に両面テープを貼り、先端のアーバーに取り付けるだけです。
タッパー&メラニンスポンジ
タッパーとメラニンスポンジは水研ぎをするためのものです。100均のものでかまいません。
ペンサンダーは高速振動しているので、空研ぎだと粉塵がブワァッと舞い上がり、熱でプラスチックのパーツが溶けてしまいます。
それらを防ぐためにタッパーに水をいれて水研ぎしやすくするのと、メラニンスポンジを一緒に浸けることで、アーバーに取り付けたヤスリカスをかんたんに除去することができます。
▼下の画像はヤスリについた削りカスを水に浸けたメラニンスポンジにこすりつけているところです。
▲かんたんに削りカスを除去することができました。▲
ウェス
ウェスは水研ぎしたパーツについた削りカスを拭き取るのに使います。
また、水に浸けたアーバーの水分調整をすることで、ヤスリがけがしやすくなります。
まとめ
ペンサンダーは人には出せない力でパーツを削ることができ、パーツの面処理が楽になり、時間短縮することができます。
小さいパーツや大きすぎるパーツには適していませんが、適材適所で作業するとヤスリがけも楽しくなりますよ。
「ヤスリがけをもっと楽にしたい」、「もっと時間短縮させて早く完成させたい」という方にはペンサンダーがおすすめですよ。
本記事を読んでヤスリがけを電動化しようか迷っている方は、ペンサンダーの特徴をよく確認して、自分がどういう用途で使うかを明確にしてから購入することをおすすめします。