どうも、こんにちは蒼乃恭介です。
今回は、スミ入れからウェザリングまでこなせる汎用性の高いペン「リアルタッチマーカー」を紹介していきます。
目次
リアルタッチマーカーって何?
リアルタッチマーカーは、GSIクレオスから1本220円(税込)で販売されている染料系アルコールマーカーで、プラスチックパーツを劣化させず塗ることができるペンです。
基本はセット売りですが、単品でも買うことができます。
リアルタッチマーカーは10色とぼかしペンの11種類あります。
- リアルタッチグレー1(ライトグレー)
- リアルタッチグレー2(グレー)
- リアルタッチグレー3(ブラック)
- リアルタッチブルー1
- リアルタッチレッド1
- リアルタッチピンク1
- リアルタッチオレンジ1
- リアルタッチイエロー1
- リアルタッチグリーン1
- リアルタッチブラウン1
- ぼかしペン
ペン先は両サイドに細い・太いに分けられており、使用用途によって使い分けることができます。
リアルタッチマーカーには大きく分けて4つの使い方があり、今回はプレミアムバンダイから販売された「HG 1/144 ザクキャノン」を使ってリアルタッチマーカーの使い方を紹介しつつ仕上げていきたいと思います。
あると便利な物
リアルタッチマーカーでプラモデルを塗る前に必須ではないものの、あると便利な道具などを紹介していきます。
ニトリル手袋・ゴム手袋
リアルタッチマーカーでパーツを塗るときに、素手だと乾いていないマーカーの塗料が、指紋や手の水分・油分がパーツについてうまく塗れません。
また、乾いていないマーカーの塗料が指先ににもつき手が汚れるだけでなく、他のパーツにも色移りして仕上がりが悪くなります。
そこで便利なのが、ニトリル手袋、ゴム手袋の出番です。
ニトリル手袋などを装着しておけば、マーカーの塗料が手の指紋や水分・油分がパーツにつくのを防いでくれます。
ニトリル手袋自体は汚れてしまいますが、パーツや手の汚れを気にせずに塗ることができ、時間短縮にもなります。
手袋は粉がついていないパウダーフリーのものが使いやすく、粉がパーツにつくこともありませんのでおススメです。
拭き取るもの
以下の4つのアイテムはリアルタッチマーカーの拭き取りに使います。
- メラニンスポンジ
- ティッシュ
- キッチンペーパー
- 綿棒
拭き取る個所や面積、表現したいものによって使い分けます。
リアルタッチマーカーでスミ入れ
1つ目は、リアルタッチマーカーの基本的な使い方として、プラモデルのミゾや新規に彫ったスジ彫りにスミ入れする方法です。
やり方はミゾやスジ彫りに、リアルタッチマーカーのペン先をなぞり、はみ出た部分を拭き取っていきます。
拭き取り方は、リアルタッチマーカーの「ぼかしペン」ではみ出たところを拭き取っていくだけです。
そうすると、ぼかしペンのペン先に塗料が吸われて拭き取ることができます。
ぼかしペンの先が汚れてきたらティッシュなどで拭き取ると、塗料がティッシュに流れていき、ぼかしペンの先がキレイになります。
ぼかしペン以外にもはみ出しを拭き取ることが可能で、下地がプラスチックの場合には綿棒にラッカー、エナメル溶剤などをつけて拭き取ることができます。
リアルタッチマーカーで液だれ
2つ目は、オイル漏れやサビだれなどの表現です。
「リアルタッチオレンジ1」や「リアルタッチブラウン1」のペン先が細い方を使い、オイルやサビが流れていそうなところに、チョンと付けるだけでかんたんにオイル漏れなどが表現できます。
オイル漏れなどの表現は、重力などの影響を考慮するとよりリアルな仕上がりになります。
失敗しても、ぼかしペンなどで拭き取れるので、満足できるまでやり直すこともできます。
リアルタッチマーカーでウォッシング
3つ目は、プラモデルのトーンを落としたり、リアルな汚れを表現するウォッシングです。
やり方はリアルタッチマーカーのペン先が太い方でパーツを塗り、メラニンスポンジやティッシュ、綿棒などで拭き取るだけです。
下の画像は右側だけリアルタッチマーカーを塗って、メラニンスポンジで拭き取ったものです。
プラスチックの質感が消えて、経年劣化や外気にさらされた汚れのようになり、リアルさが増しました。
コツとしては、塗料が完全に乾かない内に拭き取るとうまくいきやすいです。
完全に乾いてしまうと、拭き取るのが困難になりますので、少しずつやるのがいいですよ。
リアルタッチマーカーでチッピング
4つ目は、塗装剥げや露出した金属がサビついたチッピングです。
リアルタッチマーカーには金属カラーがないので、チッピングの表現にはあまり向きませんが「リアルタッチブラウン1」を使うことで、露出した金属がサビついた様子を再現できます。
やり方はかんたんで、パーツのエッジ部分などにリアルタッチブラウン1をチョンチョンと付けるだけです。
それだけでパーツのエッジ部分が、塗膜が剥がれてサビたように見えます。
ペン先で塗っているため、塗った部分が丸くなりやすいですが、失敗しても拭き取ってやり直せることができます。
まとめ
今回はリアルタッチマーカーだけを使いプレミアムバンダイから販売された「HG 1/144 ザクキャノン」を制作してみました。
リアルタッチマーカーだけで、スミ入れだけでなく液だれ・ウォッシング・チッピングなどを表現することができ、仕上がりも素組に比べて格段に良くなりました。
リアルタッチマーカーは染料系塗料を使っているためプラスチックを劣化させません。
そのためプラスチックに直接はもちろん、ABSパーツや可動部など力がかかる部分にスミ入れしてもプラスチックが割れる心配がありません。
使い方次第ではリアルタッチマーカーだけで、よりリアルな作品に仕上げることができそうなポテンシャルを秘めたペンです。