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プラモデル用ニッパーと一般的なニッパー
プラモデルを作るときに必要な工具の1つに、ニッパーがあります。
ランナーからパーツを切り出して、パーツについたゲート後を切り落とすのに使います。
一般的に販売されているニッパーは、刃の厚みが太くプラモデルを作るには、使いずらかったり、切り口が汚くなってしまったりします。
プラモデル用のニッパーも各メーカーから販売されているので、プラモデルを作る際は、プラモデル・ホビー用のニッパーを使うようにしましょう。
今回紹介するのは、プラモデル用ニッパーの中でも断トツの切れ味と切断面がきれいにカットできるゴットハンドから販売されている、アルティメットニッパー 5.0 GH-SPN-120 5,280円(税込)を紹介します。
アルティメットニッパー 5.0 GH-SPN-120 の特徴
下の画像は、私が使用しているアルティメットニッパー 5.0です。
実は私のアルティメットニッパー 5.0は、これで3台目です。1台目は長く使っていてボロボロになり、2台目は不注意で刃が折れてしまいました。
初期型に比べ色々、アップデートされていて使いやすくなっています。
下の画像の赤で丸く囲っている部分は、ニッパーの刃が開きすぎたり、力を加えたときに刃が閉じ過ぎないようになっています。
初期型は開きすぎ防止のためにピンが刺さっていたり、閉じ過ぎ防止のストッパーがニッパーと一体になっていました。
アルティメットニッパーの刃の部分も、初期型に比べ刃の部分がしっかりしています。
個人的には、初期型のフラットでまな板部分が薄いのも好みです。
すでに満足のいくアルティメットニッパーですが、日々アップデートされていて更なる良い商品になっています。
下の画像はアルティメットニッパーの刃のアップです。左右で刃の形が違います。
これはアルティメットニッパーの特徴で刃の部分が片刃になっています。
左側がまな板部分で、右側が刃になっています。
一般的なニッパーは下の画像のように刃が両刃になっていています。
両側から刃が切り込んでいくので、物自体は切断できるのすが、圧力が強く切断対象の中央付近が潰れたように切れてしまいます。
一方アルティメットニッパーは、片刃構造を採用しているため切断方向が片方だけになっているので、まな板と包丁で食材を薄く切るように、パーツのゲートを切ることができます。
アルティメットニッパーの刃の部分は両方一緒の高さではありません。
これはニッパーを使っていくうちにガタが来たりすると、かみ合わせが悪くなりパーツをきれいに切ることができなくなってしまう事への予防策です。
もしこれがフラットの状態になっていると、かみ合わせが悪くなったときにまな板と刃の部分が接触しなくなり、すぐに切れ味が落ちてしまいます。
アルティメットニッパーの使い方 ゲートの2度切り
プラモデルを作るときに、ランナーからパーツを切り出すわけですが、パーツに残ったゲート後を切ることを2度切りといいます。
2度切りをすることで、パーツへの負荷が減りプラスチックの白化現象を押さえたり、パーツ本体に余計な傷や切り過ぎを防ぐことができます。
私の場合はパーツの2度切りをする際、ゲートの向きを意識してパーツを切り出しています。
下の画像のようにまな板部分をパーツの外側にして、刃の方をパーツに密着させてゲート処理をしています。
パーツの白化現象や余計なところを切りたくない場合は、この逆でパーツを切り出せばゲート後がわずかに残ります。その後はヤスリやナイフなどで処理します。
アルティメットニッパーで実際に切ってみた。
アルティメットニッパーは刃が薄く、ストッパーが付いているとはいえ、力任せにバチンと切ってしまうと、刃を痛めたりパーツに負荷がかかり白化現象が起きてしまいます。
アルティメットニッパーはよく切れるので力まずに、ゲートを切るときはゆっくり、やさしく握手をするように握るときれいに切断できます。
下の画像は、ゲートを切る前と後の画像です。
ゲート後がきれいに切断されて切断後の断面がきれいです。
実験
もう一つ実験を行いました。下の画像はランナーを切ったものです。
右側の金属用ニッパーは切断跡が潰れているうえに、白化現象がおいています。
対して左側の方のアルティメットニッパーで切断した方は断面がナイフで切ったように滑らかで、白化現象もほぼ起きていません。
これは実験なのでメーカーの切断能力Φ3mm以下のプラスチック素材までは大丈夫らしいのですが、ニッパーを傷めないようにあまり太いものは切らない方が良さそうです。
左側がアルティメットニッパー
右側が金属用の一般的なニッパー
アルティメットニッパーが苦手なパーツ、素材
どんなものにも弱点があります。
下の画像のように刃より内側の方に出っ張りがある場合や刃が入にくいところは、一度にきれいに切断することができません。
その時は、無理をせずゲートを1mmぐらい放して切断し、ナイフやヤスリで処理します。
丸いパーツや曲線があるパーツは、一度に切ろうとするとパーツをえぐって切ってしまったりするので、爪切りをする要領で複数回に分けて切ります。
透明・半透明のプラスチックは硬いため、Φ1mm以下までは切断できるらしいのですが、Φ1mmのサイズをいちいち測るのも面倒なので、私はクリアー素材のプラスチックにはアルティメットニッパーは使用しません。
クリアー素材には、別のニッパーを使用しています。
大事に扱うために
アルティメットニッパーは切れ味が良い分、金属用ニッパーや他の工具みたいに工具箱に雑然と入れると、アルティメットニッパーを傷めたり、錆びて切れ味が落ちることもあります。
そこで、同じゴッドハンドから販売されているアルティメットニッパー専用キャップ【324円(税込)】を使用していないときには、かぶせることをおすすめします。
キャップを付けるだけでもアルティメットニッパーの刃を保護し、手などを思わぬケガ防止に役立ちます。
使い方は、簡単でアルティメットニッパーの刃の部分にかぶせるだけです。
下の画像は、キャップの内側をアップしたものです。
中は合成皮の柔らかい生地になっています。
まとめ
いかかでしたでしょうか。
アルティメットニッパーは、普通のニッパーと比べて値段は高いですが、対費用効果も比例して抜群にあります。
使いどころはプラスチック(クリアー除く)に限定されますが、使い分けをおこなうことで長く使っていけます。